「マジだって」 桐島はポケットから手鏡を取り出して、僕に渡した。 手鏡は手の平より少しだけ大きめで、鏡の表面には薄く白い指紋が、いくつも付着していた。桐島が日に何度も手鏡を覗いては、薄くなっていく己の髪の毛に、溜息をつく姿が目に浮かんできた…
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