「照男、帰っていたのか……」 父の裕造が洗面所に入って来た。僕は咄嗟に手鏡を後ろに隠した。 父の頭髪をマジマジと見る。 「なんだ? 髪に何かついているか?」 「いや、別に」 僕は慌てて視線を逸らす。やっぱり薄毛でもないしハゲてもいない。50歳の父…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。